事例検討会 事例集
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Last Update 07/03/04

■No.10 「授業に集中して参加できないんだ」

小4男子・通常学級在籍。

■計画立案

長期目標
  1. 自己管理能力を身につける。
短期目標&指導方法
  1. 決められた内容に取り組む。
    • 初めの15分間は先生の話を聞く。その後は個別の課題をする。
    • できたときはシールなどで評価する。
    • 離席に対しては黒板または紙に「立ってはいけません」と書いて示す。
    • 離席したいときは担任の許可を得る。
  2. 人の話を聞く。
    • 会話におけるルールを確認する。
    • 上記目標と併せてポイント制にする。

事例検討会に参加して 〜母親の感想〜

念願だった事例検討会を今回受ける事ができました。事例検討会を受けるまでは、困ってはいても、何がどう困っているのか具体的なものが見えていませんでした。資料を作成する中で、今までのことが整理でき、問題点も浮き彫りになってきました。子供を知る良い機会になりました。そして、今、必要なもの(身に付けていかなければならないもの)が何かも見えてきました。同時に、いかに学校の中のことを知らないかを思い知らされました。私が提供していた情報や担任との問答が、学校での子供の対応には何の役にも立っていませんでした。担任の先生の御苦労は、私の想像をはるかに越えていて申し訳なく思いました。何もわかっていない自分が情けなかったです。子供ではなく、まず、自分が変わらなければと感じています。
主人は仕事で急きょ出席できなくなってしまいましたが、次回はそろって出席したいです。ありがとうございました。


■評価 「約束を守れるようになってきたよ」

長期目標
  1. 自己管理能力を身につける。
短期目標&指導方法
  1. ほめる回数を増やす。
    • 授業のスタート係を行う。
    • 授業中は離席をしない。我慢できない時は地図帳・本で気分転換する。
    • 放課後、担任と自分を振り返る。頑張ったことは連絡帳に記入してもらう。
    • 連絡帳でのやりとりには本人にとってプラスのことしか書かない。
    • 朝夕のスケジュールを立てる。
    • 一週間の目当てを決める。
  2. 問題行動に対して代替行動を身につける。
    • 問題行動の場面分析をする。
  3. 「みんな違ってみんないい」の気持ちでクラスで話し合う。
    • 道徳の時間を使って話し合う。
    • 教育相談を利用してクラスの他の子の不満を聞く。

事例検討会を終えて 〜両親の感想〜

事例検討会を受けると決まった直後、子供の状態は悪くなり、計画立案後も悪化の一途で計画を実行することができませんでした。計画が実行できない、クラスの状態まで悪くなる、何もしないで様子を見ている事しかできないということが辛かったです。私以上に子供と担任の先生は辛い日々だったと思います。
そんな中で唯一救いだったのが、新潟大学の方からサポートに入ってもらえたことです。学校でのことを担任の先生ひとりが抱え込むことなく出来たので、辛い時期を乗り越えられたんだと思います。
評価の場面では計画の立て直しというかたちになりました。事例検討会が終わり、私も担任の先生もプレッシャーから解き放たれたようで余裕が生まれた気がします。それも要因となってか子供の状態は上向きです。今やっとスタートラインに立った気がします。ここまで来るのにいろんな方にお世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。