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Last Update 05/03/21

■平成16年度講演会 「親と保護者・教師のためのセミナー 〜軽度発達障害の理解と対応〜」

■講座1 「LD・AD/HDとアスペルガー症候群への理解と支援」
  平成16年6月19日(土)  東條恵先生(はまぐみ小児医療センター) 参加者:217名

参加者の感想---当日のアンケートより

  • 問題行動についてどう対処するかというよりも、まず、発達障害の子がどんなふうに感じるのか、どんなふうに見ているのか知ることが大切だということに感銘を受けました。---(保護者)
  • 親トレーニングの重要性を改めて再確認することができた。「問題行動の裏には原因あり」を常時意識し、対応していきたい。---(保護者)
  • 保護者から「めんどうでも事前に本人に知らせてほしい。」との要望をいただいていたが、本講座でその重要性を知りました。今後、手順を書いて説明したり、絵や図を使ったりと、いろいろ試しつつ、本人に合った方法を見つけていきたいと思います。---(教員)
  • "How to"ではなく「どういう世界に住んでいるのかを理解していく」ことを大切したいと思います。「〜しようとしたんだね。じゃあ○○って言うといいよ」などと具体的な対応を知らせたり、「あなたのことを大切に思っているよ」というような接し方ができるように、園内でも研修したいと思いました。---(幼稚園教諭)

参加者の感想(教員)---「東條先生!わかりました」

「講演は、ライブなんだ」で始まり、先生の机上や本棚の様子を映像で見せていただき、東條先生に親しみを覚えながら、3時間があっという間の研修でした。
「How to? ものではありません。AHDH(注意力欠如性過行動障害)/ASPE(アスペルガー症候群)をしっかり理解し、そして寄り添いなさい」というメッセージだったと思います。
「理解しがたい行動やパニックも訳がある」自閉症スペクトルのキーワードよりみた、パニックのお話しで、障害の特性と結びつけてお話をいただき、頭の中の整理ができました。
「心の理論が理解されないと対応が難しい」ということもあります。心の理論が直感的に理解しがたい子ども達に、視覚的支援・構造化をはかり学習支援をしていこうと、意を新たにしました。不安のただ中にいる子ども達と少しでも寄り添えたらと思います。

参加者の感想(保護者)---「東條先生の講演会に参加して」

初めて東條先生の講演会に参加しました。
ADHDの子は怒られ過ぎて自信喪失が激しく、すでに二次障害を起こしてしまった子でも大人が対応を変え、根気よくその子を褒める材料を探し、良い所を見つけて褒め(甘やかすのではなく)罰もあることを教え、約束しておく事で二次障害の状態が改善が見られたというお話を聞き、親の声掛けの仕方、対応の仕方を変える事も大切なんだと気付きました。まさか褒められる事で二次障害が軽減するなんて思いもしなかったので驚きました。
また、自閉タイプの子など、見通しが立ちづらいというものを持っている子もあり、そういう不安をいつも抱いているという事。それを少しでもなくす為に、視覚的にスケジュールを紙に書いて示してあげると良いでしょうとの事でした。
つい、よく分からず子供に対して苛々してしまいがちですが、対応を色々変えて接していこうと思います。大変勉強になりました。

いなほの会への要望の中から

当日のアンケートの中で「ホームページから直接参加申し込みができるとよい」というご意見をいくつかいただきました。メールでの申し込みは大変便利なもので、ご要望はもっともなことだと存じます。しかし、私どもは、保護者が各自の仕事の傍らにボランティアで運営している団体なので、管理上、メールでの大量の申し込みに対応できないおそれがあります。また、電話での申し込みも同様で、お手数ですが往復ハガキでの申し込みとさせていただいた次第です。今回は反響が大変大きく、せっかく申し込まれてもお断りするケースも多く、私どもとしましても心苦しい限りですが、皆様のご理解をお願いいたします。なお、各講座間の定員の差は、会場を確保するときの事情によるものです。
最後になりましたが、今後とも、新潟いなほの会の活動にご理解とご協力をいただきますよう、お願い申し上げます。


■講座2 「親や保護者・教師にもわかる検査結果の見方(WISC-III等)」
  平成16年7月24日(土)  中島秀晴先生(県立柏崎養護学校) 参加者:144名

参加者の感想---当日のアンケートより

  • 心理検査、発達検査について疑問に思っていたこと→万能だと思っているのではないかと。そうではないのだということを言いたかったことがわかってすっきりした。---(教員)
  • 現場にいると 診断、判定される担当と疎通がないまま対象児に関わっていると感じることが多くある。巡回教育相談等の教育システムが充実することが必要だと感じました。---(教員)
  • 「丁寧な対応」ということに心を惹かれました。指示を理解しにくいという特性があるので、指示をする時の段階的なやり方を実践していこうと思いました。---(保護者)
  • 子どもの検査ではじめて知った「WISC−Vとは何?」ということを素人の私でも分かるように教えていただきました。家に帰ってもう一度結果を見て納得しようかと思っています。---(保護者)

参加者の感想(教員)---「中島秀晴先生講演会に参加して」

心理検査を子供にするということはどういう意味を持つことであろうか? 情緒学級担任として、実態把握のためにいろんな検査に触れることがあります。結果を検討するときに低い数値に着目して、どう向上させていこうかという視点があったと思われます。しかし、先生のお話の中で心理検査をするということは、
 1)子供を知るということ
 2)子供を理解する道具・手がかり・スケールであること
 3)子供の内なる"よさ"を見出すこと
という視点で検査をし、いろんな検査は、子どもの可能性をみる"窓"であると話されていた。「ここまでしかできない」というのではなく「ここまできている」「ここまで発達している」との見方から学習を進めるうえでのヒントが見出されることを学ばせていただいた。

参加者の感想(保護者)---「中島秀晴先生講演会に参加して」

講演会の申し込みをする時「子どもの状態をもっと理解できるかもしれない」という期待と、「私でもわかるだろうか」という不安がありました。
先生のお話は、難しいこともわかりやすく、お人柄のうかがえる穏やかな口調で、とても興味深く、最後まで何とか付いていくことができました。
帰宅して早速三年程前の検査結果を、子どもの様子を思い浮かべながら自分で分析してみました。その当時、説明を受けてもピンと来なかったことが実はとても必要なサポートだったとあらためて納得いくものとなりました。そしてついつい時間がない、手間がかかる、今度も大丈夫だろうと、手を抜きがちのサポートを反省しました。
また、結びの、ニーズが一番たくさん在る子どもに合わせると、全員に行き届く「優しい学校」になるというお話も、心に残っています。そういう学校が増えてくれることを願っています。勉強になるすばらしいお話をありがとうございました。


■講座3 「保育園・学校における子供の問題行動への理解と対応
  平成16年8月8日(日)  松岡勝彦先生(新潟大学) 参加者:122名

参加者の感想---当日のアンケートより

  • 担任の先生が障害を持った子への対応がわからないし、いろいろなことを見過ごしているために子供の行動を分析できないので先生に勉強して欲しい。---(保護者)
  • 問題行動には必ず原因、きっかけがあるのだと言うことを、…まずそちらの方に目を向けなければならないと思いました。「本当に問題?」と聞かれると、「違うかも」という部分もありました。もっと子供の側に立った見方ができるようになれるかなあと思いました。---(保護者)
  • 最も大切なことは問題行動を指摘するものではなく、良い行動を褒めることというのがわかりやすく、これを心がけながら子供と接していきたいと感じた。---(教員)
  • 学校の教員や企業はこう言った障害に対しての理解は浅いと思われる。より教育委員会を動かしてセミナーへの参加、企業の関係者を集めてのセミナーができれば良いと思いました。子供が過ごす時間は学校が長いですが、いずれ社会に出て行くのに、まだまだ対応が不十分だと思う。自分も教員としてより勉強していかなければならないと思いました。---(教員)

参加者の感想(賛助会員)---「松岡先生の講演会に参加して」

松岡先生の講演を聴きながら、「だれにとって問題なのか」を考えていました。
私の教室に通級しているADHD等の子供達に、個別の指導計画を作り指導しています。今までは、担任の先生と相談しながら「漢字を書くのは難しくても読めたほうがいいから読みの練習をしよう」とか、「計算がわからないから計算の練習をしよう」または、「時計が読めるようになって欲しい」等の親の願いから目標を決めていました。子供がそれにのってくれればよいのですが、うまくのらないこともありました。
構音指導も子どもが「発音をなおしたい」と思っていると改善も早く、「誤っている音も気にしない」と思っていると改善が遅いものです。
2学期からは、子供ともっと話をして、子供の問題意識を高めることが必要だなと思いました。

参加者の感想(保護者)---「松岡先生の講演会に参加して」

我が子は年少期、何かとパニックを起こし、落ち着くまで親は全身で抱え込んでいるだけで精一杯という時を過ごしてきました。大勢の視線を受けることもあり「どうしてこんな思いをしなければならないの」と子供を責めたい気持ちになったものでした。
今回、松岡先生のお話で、「問題行動に対する前に"本当にその行動は問題なのか。だれにとって問題なのか"行動の前後関係が大事です」と教えていただきました。親としてハッとさせられました。親の都合で子どもを連れ歩き、パニックを起こす子と格闘していたのではないかと、大いに反省させられました。我が子と我が子を取り巻く他の子の問題行動にも"どうして?"という思いを寄せることができるようになれると思いました。
現在、中学校の知的障害特殊学級に在籍していますが、子供たち一人一人問題行動ありのクラスです。その子達に"どうして?"との思いで心を寄せれば子供たちの心がもっともっと良く見えてくることを学ばせていただきました。


■講座4 「家庭での子供の困った行動への理解と対応」
  平成16年9月25日(土)  中島秀晴先生(県立柏崎養護学校) 参加者:120名

参加者の感想---当日のアンケートより

  • 基本的なことですが、本人が困っているという考え方。わかっているつもりでいましたが、日々の対応の中でつい忘れがちだったように思い、あらためて考え直すことができました。唾はき、教室の飛び出し、なぜその行動が起こるのか、全て学校で起こっていることなので、とてもとても参考になりました。---(障害児学級介助員)
  • サポートをセットで、できたことをほめてあげるという考え方は言われなくてもわかっていそうなことで、とても大切なことだと感じた。この視点からいけば、ほめてあげられることは本当に山ほどあり、すぐに実行できると思う。明日からでも実践していきたい。---(教員)
  • 子どもが興奮した行動をとっても、大人は淡々とした口調で話をすると言うことです。ついつい親も一緒になっていつもより力んで話をしてしまいがちですが、やはり子どもと同レベルになってはいけないなぁと思いました。---(保護者)
  • 一番最後の「子どもは必ずごほうびをくれる。信じて」がとっても胸に響きました。もう少しがんばろう!!頑張ってみようと思うことができました。ありがとうございました。---(保護者)
  • 学校と家庭とは微妙に温度差があります。共通理解は本当に難しいです。言葉は本当に大切ですね。悪気がなくても。いっぱい傷付きます。親と担任、担任と学校長、同じ考えとは限りませんね。---(保護者)

参加者の感想(保護者)---「中島先生の講演会に参加して」

私は、セミナーに参加するといつも子どもとの接し方に喝を入れてもらい、一方向からしか見えなくなってきている視点を、多角的に見るように軌道修正してもらっている様な気がします。今回の「困った行動への理解と対応」という講座では、後半の心がける対応、包括的な支援の考え方など、日々実践的に活用できる事ばかりでした。包括的な考え方は、表をまねして作り、頭の中で考えていたりした事を具体的に書き出す事により「何故そういう行動をしたのか?」まで考えられるようになれました。客観的に物事を捉える事が出来ると思います。夫にも、一から話す手間も省け、補整的に話せば良いので、子供への対応について私の愚痴のみで終わる事無く、建設的な意見の交換が出来るようにもなりました。この表の活用が一時的なものでなく、継続的に使用していく事で良い方向に行けばいいなあと思っています。
セミナー最後の質疑応答のときの、代表の話したカミングアウトの事も考えさせられました。我家は、これから本人告知などがあり、いろいろな対応について考える事が山積みです。いなほの先輩方のアドバイスや、セミナーや講演会にこれからも積極的に参加して、適切な対応が取れるように少しでも努力したいと思います。とても分かりやすく、身にしみる講演をしていただいた中島先生に感謝いたします。


■講座5 「算数でつまずきやすい子供の指導」
  平成16年10月23日(土)
  能登宏先生(新潟大学付属養護学校)  能登佐菊先生(中条町立本条小学校)
  参加者:92名

参加者の感想---当日のアンケートより

  • フラッシュカードを使った数の合成・分解(量的感覚がわかってないようなので)平均を説明する教材に感動しました。---(保護者)
  • 授業の進め方で、子どもがどんなことを手がかりにイメージを作って数量の概念を得ていくのか、具体的なお子さんの例を出していただいたので、とてもよくわかりました。また、教材の扱い方はたいへん参考になりました。---(保護者・教員)
  • 「わかっているだろう」「わかっているはず」ではなくて、具体的に目に訴えてわかる、子ども自身もやって楽しい勉強になる工夫や、家でもできそうなことをたくさん知ることができました。---(保護者)
  • 「学力向上」「評価」の流行っている学校現場もそうですが子どもが「できる」「できない」の判断に算数が目安としてよく用いられます。「算数ができればいいのか?」と感じることも多いのですが、算数だけでなく、あらゆる場で、あらゆる子が自信をつける場を作れたらいいなと思います。---(教員)
  • 実際に授業で使用されている教材で講演して下さったので、分かりやすかった。---(保護者)

参加者の感想(保護者)---「能登宏・佐菊先生講演会に参加して」

我が子は、やはり算数が苦手で毎日の宿題にも親子で苦戦しています。「算数につまずきやすい子供の指導」という講演内容はとても興味深く、あっという間の3時間でした。
能登宏先生のお話の中で、算数で生きる力を育てる(社会に出た時、将来の職についた時に困らない為)ということを教えていただき、改めて「算数って大事なんだ!」と思いました。
算数の教え方もいろいろな方法があり、その子にあった学び方を見つけるという事、また、スモールステップで繰り返し教えていく(無理はしない)という事でした。
また、佐菊先生のお話は 実際に道具を使ってわかり易く、家庭でも出来るような事をたくさん教えていただきました。100円ショップやリサイクル店の品物を使ったり、先生が考えた教材等、先生の豊かなアイディア・発想力にはビックリしました。子供が少しでも「算数って楽しい!」「わかったよ!」と自信がもてるように算数で習ったことが実際に生活で使えるようになるよう一緒に勉強していきたいと思います。

参加者の感想(教員)---「能登宏・佐菊先生のご講演をお聞きして」

子どもを算数嫌いにしたくない。そして、算数でつまずいている子を何とかして救ってあげたい。この気持ちがお二人の講演の中でひしひしと感じられました。ご夫婦のお二人は、自ら能登1号と2号と名乗られ、ユーモアのあるなごやかな講演会でした。
宏先生からは、様々な実践例を上げながら算数の指導方法についてお話をいただきました。文章問題は黙読でなく、声を出して読ませ聴覚刺激も使うなど具体例が盛りだくさんでした。たいへん参考になりました。
佐菊先生からは、家庭の日常の場での言葉かけ、お手伝い、ふれあいの中で算数の基本的な感覚が養われることをお話しいただきました。言葉かけの大切さを再認識しました。また、100円ショップやリサイクルショップで見つけられた教材に使える品々の紹介もあり、何か使えるものはないか、何でも使ってみようという姿勢に感心しました。


■講座6 「保育園・学校と家庭との連携−巡回指導を通して見えてくる解決策−」
  平成16年11月20日(土)  長澤正樹先生(新潟大学)  参加者:145名

参加者の感想---当日のアンケートより---学校関係者

  • 教育相談結果からの具体的なアドバイスの出し方や教育相談の様子がわかった。
  • ADHDかもしれないという教育的判断から、気付き→即時対応というところで親が認めてくれないからと考え、何もせずにいたことに気付きました。明日から即対応していけるように頑張っていきたいと思いました。
  • 子どものよき成長のために、担任の独りよがりにならないために、学校内や学校外からの連携のあり方、大切さがよくわかりました。いろいろな立場の人に話を聞くことが大切だと思いました。
  • 特別支援教育の方向を知ることができました。スタッフが少ない中で一人一人への対応を考えていますが、なかなか厳しいものがあります。ボランティア・・・一つの方策であると思いますが、地域性も気になります。

参加者の感想(学校関係者)---「長澤先生の講演を聞いて」

長澤先生の講演があると聞けば、時間の許す限り参加させていただいています。毎回、期待以上のものを持ち帰ることができます。今回は最も注目されている「特別支援教育 今後の展望と課題」がテーマでした。小中学校や教育委員会など、子どもを取り巻いている各組織での課題、望むことなどを、具体的に伺うことができました。
私は、小学校の特殊学級担任として勤務しています。勤務校には、校内委員会もなければ、就学指導委員会もありません。特別支援コーディネーターも勿論いません。でも、通常学級には、今言われているような軽度発達障害児はいます。しなければならないことはたくさんあるけれど、組織のないところで一特殊学級担任の私にできることは何か、課題が多く見えた講演会でした。

参加者の感想---当日のアンケートより---保護者

  • 何度同じことを聞いても診断を意識することが多い。そのために「できない」とあきらめてしまう。日々の生活の中で薄れることがある「できること」や「できるように支援」の働きかけを意識していきたい。「押しつけ・説教」は効果が薄いことにも気をつけたい。
  • 親の支援プログラムには大変興味がありました。特別支援教育の前に「人材教育」が大事ということは共感できました。
  • 普段は親の立場でしか教育の周囲を見ていなかったが、学校や教育センター、大学などの取り組みがわかってよかった。
  • 今、特別支援教育がどの位進んでいるか、どのようなシステムなのかよくわかった。

参加者の感想(保護者)---「講演に参加して」

最近我が家で「がんばろう!」は禁句です。十分がんばっていることが分かっているからです。通常学級に座咫尺していると、どうしても他の子ども達と同じ時間、同じ課題で、おなじハードルを越えることを目標にされます。担任の先生の「問題なくやっていますよ」は、実は要注意でした。「問題なくやっている」→「がんばり過ぎている」→「無理をしている」でした。パニックを起こし、現実逃避の行動が現れるようになり、学校の先生も対応を始めてくれました。授業時間のタイムアウトや、学習内容の減量など、できそうなことからお願いをしています。今のところ教室の角の応接セットが第2の居場所ですが、パニックの回数も減り、「学校へ行きたくない」という苦情もなくなりました。
今回の「今後の展望」の講演は、行政的なことや、多方面のネットワークのことなど、実現したらこの子達の将来は明るいのかも!と期待させてくれるような内容でした。この中からまず親としてできることを探し出して、担任の先生やコーディネーターの先生に相談を持ちかけようと思います。そして本人が自分から”がんばろう!”と思えるように支援していきたいと思います。


■講座7 「思春期を迎えた子ども達への理解と対応」
  平成17年1月22日(土)  加藤哲文先生(上越教育大学)  参加者:116名

参加者の感想---当日のアンケートより---「今後実行できそうなヒントを得ることができましたか?」

  • ソーシャルスキルトレーニングの必要性、有効性を改めて認識できた。
  • 子どもはまだ学童期だが、思春期に向けて今を大切に導いていくことを知った。
  • 親がバックアップしながら「人と関わる楽しみを学ぶ」支援をしていきたいと思った。
  • 困った行動は悪意やわがままではないと心に留め、子どもを理解しようとする気持ちを忘れないように。
  • 子どもが自分で自分を受け入れ、周囲に対応できる方法をたくさん身につけられるよう、支援していきたい。
  • 障害のある子を支える地域の社会資源の活用法を学べて良かった。

参加者の感想---当日のアンケートより---「講座7についての御意見、感想」

  • ソーシャルスキルトレーニングの活用や必要性について理解できた。
  • 思春期を迎える漠然とした不安に対し、先を考えるヒントを頂き、心構えができた。
  • もっともっとお聴きしたかった(SST、友達作り、二次障害についてなど)。
  • わかりやすい言葉で、具体的なお話が聴けてよかった。
  • 子供が思春期・青年期を迎える年齢になってクローズアップされる二次障害について予防するには、社会的スキルと多くの協力が必要だと改めて感じた。
  • 自分についての深い理解をどう図るかが大切であると感じた。

参加者の感想(学校関係者)---「講演の感想」

誰にでもやってくる思春期に対して、私たちはどんな構えで向き合えばよいのか、そんな答えを求めて今回の研修会に参加しました。学んだことは大きく二つあります。
その一つは「心の発達への支援」です。自分の特性を知り、自己理解を図ることは、他者との違いを受容することへもつながります。「他の人と違ってもいいんだ」という意識をもつことで、どれだけ楽に生きられることでしょう。困った行動に代わる適切な行動の獲得や、本人の得意な活動を生かし伸ばす体験がいかに大事であるかを感じました。もう一つは、「友達づくり」です。「一人を好む人でも最低限かかわりをもつ友達との関係をつくること、それがライフステージの向上に生きるはず」という加藤先生のお話しが印象的でした。思春期から青年期を見通し、友達の重要性と必要性を捉えることができました。社会参加やコミュニケーション機会の拡大、QOL向上へのきっかけとしても、友達の存在は大きな意味があります。友達づくりの方略や研究室で実践されているSSTの取組など、参考になることがたくさんありました。学校や教室で、できることから少しずつ始めてみたいと思います。ありがとうございました。

参加者の感想(保護者)---「講演に参加して」

昨年春本人が希望した高校に入学しました。本人の意思を尊重しての選択でしたが、現在休学中。講演をお聴きして、思春期における問題・発達課題・主な不安やストレス‥加藤先生が話された内容が、まさに娘にとっての学校へ行けなくなった理由だと思いました。高校生という年齢と普段の生活や言動に、つい忘れてしまいがちな根本的な娘の特徴等も改めて気づかせていただき、より具体的な支援の方法をも教えていただく事ができました。中でも一番心に残ったのは、「人とかかわりながら楽しみ方を学ぶ」ということです。
今、娘は大好きなアニメを描くことに夢中です。早く私自身も楽しいことを見つけようと思います。余裕を持って大きく見守る事ができるようになれたら、我が家に笑顔が溢れる日も近いような気がします。